インフルエンザワクチンは注射と鼻噴霧(50歳未満の方のみ)と、どちらが良い?

フルミストは鼻の中へ噴霧するので、注射針による痛みのないインフルエンザワクチンです。

通常の注射ワクチンは感染能力を失わせたウイルスの一部分を注射することで抗体を作らせますが、フルミストはウイルスの毒性を弱めたものを使用します。

毒性を弱められたウイルスが体内で増殖して免疫を高めていくので十分な免疫がつくのに1ヶ月ほどかかりますが、1シーズン効果が続くことが特徴です。

注射ワクチンは数ヶ月で効果がなくなってしまいます

またフルミストは血中で抗体をつくるだけでなく、ウイルスが侵入する鼻腔に噴霧して免疫を作るため、より高い予防効果があります

実際の発症予防効果も高いというデータがあり、当院としてもフルミストをお勧めしております

ただ、接種できる年齢が限られていることと、ワクチンが高価な点が欠点です。年齢が上がると

日本では2歳から18歳までのお子様しか認められていませんが、海外では50歳未満の接種が認められています。

19~49歳の方は国内未承認ではありますが、ご希望の方には接種可能です。

受験生などで両方接種を希望される方は、10月早めにフルミストを接種し、注射ワクチンは受験日の1か月前に接種をお勧めします。

フルミストは1シーズン免疫がつくのでなるべく早く接種をした方が良いとされているので、ワクチンが入荷されたらホームページ、インスタでお知らせ致します。

注射ワクチンは4,400円、フルミストは9,900円ですが、港区の小児接種券をお持ちの方は助成が使えます。

 

注射ワクチンとフルミストの違い

 

インフルエンザHAワクチン

(注射型)

噴霧式経鼻インフルエンザワクチン

(フルミスト)

対象年齢

生後6か月以上

2歳以上18歳以下

投与方法

皮下注射

13歳未満:2~4週間隔で2回

13歳以上:1回

鼻腔内にスプレー1回  ( 左右の鼻の中に0.1mlずつ噴霧します。)

※海外では8歳未満のお子様や、今までインフルエンザワクチンを受けたことのない方、インフルエンザに罹ったことのない方は2回接種となっておりましたが、日本では臨床研究の結果から1回接種でも十分免疫がつくとのことで、1回接種でよいとされています。

効果

4~5か月間

1シーズン

主な副反応

接種部位の発赤、腫脹、疼痛、発熱、

頭痛、倦怠感 ※

鼻汁、鼻づまり、頭痛、発熱 ※

補償制度

予防接種健康被害救済制度

医薬品副作用被害救済制度

予防接種健康被害救済制度

医薬品副作用被害救済制度

19歳~49歳の方は国内未承認のため公的救済制度はなし

 

不活化ワクチン

生ワクチン

含まれる株

A型 ビクトリア/4897/2022(IVR-238)(H1N1)

A型 パース/722/2024(IVR-262)(H3N2)

B型 オーストリア/1359417/2021(BVR-26)(ビクトリア系統)

A型 ノルウエー/31694/2022(H1N1)

A型 パース/722/2024(IVR-262)(H3N2)

B型 オーストリア/1359417/2021(ビクトリア系統)

費用

 1回:4,400円

 1回:9,900円

※稀に発疹やアナフィラキシーショック、ギランバレー症候群のような重い反応を起こすことがある。

フルミストが接種できない方

1,2歳未満、19歳以上の方(海外では50歳以上の方)※50歳未満の方で接種希望される方はご相談ください。

2,5歳未満で喘息と診断を受けている方

3,1年以内に喘息発作や喘鳴の既往がある方

4,重度の卵アレルギーのある方

5,ゲンタマイシン、ゼラチン、アルギニンに対して重度のアレルギーのある方

6,免疫不全のある方、免疫不全のある人と接触される方

8,アスピリン、ボルタレン、ポンタール服用中の方(ライ症候群発症の恐れがあります)

9,妊娠中の方

 

注意点

・生ワクチンのため、女性の方は1ヶ月ほど妊娠を控える必要があります。

・4週間以内に生ワクチンを接種された、またリレンザ、タミフル、ゾフルーザを内服をされた方は、接種・内服から4週間以上あけてご予約をお取りください。また接種後2週間はこれらの服用を避けて下さい。

・フルミスト接種後4週間以内はインフルエンザワクチンウイルスが残存している可能性があり、インフルエンザ検査で陽性を示すことがあります。

 

ご予約方法

ウェブ予約からご登録下さい。

直接のご来院にて接種可能です。午前中は12時30分まで、午後は18時半までにご来院ください。