痩せ体質の方と太りやすい体質の方がいらっしゃいますが、体内で生成されるGLP-1量の差が一因だといわれています。太っている人の多くは体内GLP-1 量が少なく、食欲を抑えられずカロリー過多に、痩せている人の多くは体内GLP-1量が多いため適量で満足でき食べ過ぎない傾向があるというものです。GLP-1で体質改善することが可能となるGLP-1受容体作動薬が注目されています。

食事をとると小腸から分泌され、インスリンの分泌を促進する働きをもつホルモンをインクレチンといい、その1つにGLP-1（グルカゴン様ペプチド１）があります。GLP-1は食事をとって血糖値が上がると小腸から分泌され、膵臓のGLP-1の受容体に結合しインスリンを分泌させます。血糖値が高い場合にのみインスリンを分泌させ、空腹時には働かないため低血糖を起こしにくい特徴があります。

GLP-1は、脳の視床下部に働きかけ食欲を減退させる作用の他、胃の蠕動運動を抑えることで食事中に満腹感が表れやすく、食間も空腹になりにくいなどの効果が認められるため、食事量が抑えられます。その反面、胃の運動抑制により吐気などの副作用が出ることもあるためお薬は低用量から開始することをお勧めしております。

また、余分なエネルギーを脂肪として蓄える白色脂肪細胞に作用し、脂肪分解を促すほか、体内の余分なエネルギーを熱に変えて放出する褐色脂肪細胞に作用し熱産生を増加、余分な脂肪を燃焼する効果があります。

目標体重や体質により個人差はありますが、1か月以内に効果があり、3か月で体重減少、体質変化を感じる方が多いです。3か月続けて体質改善し、薬をやめてもリバウンドしない食生活や生活習慣が整うことを目標とします。

GLP-1受容体作動薬はもともと2型糖尿病の治療薬として開発され日本国内で認可されていますが、海外では肥満症の治療薬としても流通しており、アメリカの厚生労働省にあたるFDA（食品医薬品局）やヨーロッパ医薬品許可当局（EMA）、 KFDA（韓国医療食品安全局）において承認を得ています。日本国内では２型糖尿病にのみの承認・保険適応であり、肥満症に対しては承認されていないため自由診療となります。当院では糖尿病専門医の監修のもと処方しております。

GLP-1受容体作動薬の主な副作用は、吐気・胃もたれ・便秘　がありますが、軽い症状であれば２週間以内に収まり、治療を継続することができます。

当院では内服薬と注射薬をご用意しております。内服薬は起床時に内服し、内服後30分は食事ができないという制限があります。注射薬は毎日注射するものと週に1回注射のものをご用意しております。ご要望や体調にあわせてご提案が可能です。

金額など詳細ページはこちらから